昨夜、蚊にまとわりつかれてなかなか眠れなかった

 多くの人が味わったことがあるであろう、不愉快な体験である。
 耳元で鳴る羽音。あの音には、人間を本能的に目覚めさせる効果があると何かの番組で見たことがある。
 鬱陶しいからといって闇雲にはたこうとすると、風圧で鼓膜が破れる恐れがあるので注意が必要である。
 ところで、上記の文の「蚊」を「美少女」に置き換えてみるとどうなるであろうか。

昨夜、美少女がまとわりついてきてなかなか眠れなかった

 甘美である。美少女の滑らかな肌、乳房から伝わる鼓動、触れあう皮膚から感じる体温。
 想像するだけでも心が躍る。
 しかし、私にまとわりついているのが蚊であるという事実に変わりはないのだった。