尾篭な話
一度便所をつまらせてからというもの、排便するのが恐ろしくて仕方がない。
下水に流れていかずに便器にとどまる水を見たとき、昔自分の家でも似たような光景に遭遇したことを思い出した。
中学か高校くらいの頃だったと思う。
タンクから吐き出される水の流れが便器に滞留し、便器内の水位が上昇する。
こちらが刻々と増す水かさに驚愕しつつ眺める中、やがて便器は溜まった水を大きな音をたてて吸い込むのだ。
日頃、驚きを表情に出すことすらしない父が、排便後、タンクの水が放出される音とともに「あーっ、わーっ!!」と声をあげて騒いでいたことを覚えている。
その現象は自分の知らないうちにいつのまにか解消されていたのだが、宮城ヌレオレーズ