隣室の住人がうるさい。
朝は、ステレオ。
ドラムの重低音が、薄い壁を隔てて、わが居住空間を揺るがす。
昼は、歌。
音程の外れたいやらしい歌声が、わが神経を逆立てる。
夜は、友人。
たびたび連れ込まれる友人たちは、丑三つ時になっても大声での談笑をやめない。
イヤーンマイッチング、これじゃわたくし神経衰弱に陥ってしまいますのことよ。
きっと奴は私を破滅に追い込むために故意に騒音をたてているに違いない。
つのる苛立ち、深まる憎しみ、肥大化してゆく被害妄想。
河童の国では殺人未遂罪の構成要件に該当する行為ですよ、いやほんとに